2015年2月24日火曜日

地域福祉コーディネーター養成講座(2日目までのリポート)~社協主催を受講しました

2月16日、表題の講座を受講しました。私のほかに渡邊、小林、佐藤、井出各氏が一緒でした。
中村美安子神奈川県立保健福祉大学准教授(城山町社協職員、厚生労働省専門官などを経験)の「みんなでつくる地域~これからの地域福祉とは~」と題した講話と町内3団体を加えたパネルディスカッションの構成でした。

中村美安子 准教授

講座の主旨から講話の中心は福祉に関した視点からでしたが、われわれASVN の課題とする「災害時要援護者」に関わることも多くありました。

■ 福祉=弱い人を助ける・・といった既成概念に囚われ
  ていると「困ったもの」です。
  例えば、高齢者=弱い人ではありません。
  高齢者の約8割は「アクテイブシニア」といわれ、元気
  な人だそうです。  (要支援・要介護高齢者=65歳以上の17~
   18%)
■ ただ、この「比較的元気な人」にも、周囲と上手くつな
  がれない人が居ます。危険予備軍です。
■ 地域につながれない人を見つけ、つながることを支援
  する・・誰にでも出来る地域福祉活動だと学びました。








23日は、講座の二日目です。
前半は、地域包括センター(社協)と福祉支援課職員による法令による又町の制度としての様々な支援制度の説明でした。
個々の制度内容はともかくとして、「兎に角も困ったら相談をしてください」が二人の主旨でした。
その後、地域福祉活動の妨げとなっているのが現実である「個人情報保護法」正しい理解と活用について 田園調布学園大学 村井祐一教授の講演がありました。

村井祐一 教授

■ 演題「地域福祉活動と個人情報保護法について」

■ 個人情報保護法の誤解
  個人情報保護法とは「個人情報の有用性に配慮しつ
  つ 適正な取り扱いにより 個人の権利利益を保護
  する」ためのものであることを正しく理解すべき。
■ 法による規制・罰則が適用されるのは「過去六ヶ月間
  に5,000件を超える情報を1日でも持ったことのある事
  業者」であり、一般に自治会や老人会などはこれに
  該当しない。
■ 自治会や、老人会などは、法が持つ目的を正しく理解
  し遵守する努力をもって「情報を活用すべき」である。
■ 個人情報とは、「生存している個人に関し、氏名・住
  所など特定の個人を判断できるもの又他の情報と組
  み合わせれば特定できるもの」で、法により判断され
  る。
■ プライバシーとは「本来本人の持ち物であり、本人に
  コントロールする権利があるという人権
■ 個人情報とプライバシーが混同されている。



村井先生は、個人情報保護法は「個人情報の利用と保護に関する法律」であることを正しく理解し、地域福祉活動に大いに活用すべきであると事例と笑いを交えながら、熱く語ってくださいました。
地域活動をする者にとって、次の資料を活用することを勧めてくださいました。

● 消費者庁HP          www.caa.go.jp/
● よくわかる個人情報保護の仕組み(改訂版・リーフレット)
                                 www.caa.go.jp/info/pamphlet/index.html
〔文字検索〕
消費者庁⇒消費者制度⇒個人情報の保護
              ⇒個人情報保護法令/個人情報保護制度/情報提供/パンフレット等/
              法律・制度について/よく分かる個人情報のしくみ

消費者庁HPの中にはこの他色々と参考になる資料があります。
自治会役員、地域活動者その他多くの方に役立ちますので、ぜひ一度ご覧になってください。

村井先生の講座が、再度催されます。
「ボランティア等グループにおける個人情報保護とプライバシー保護」
3月4日(水) 13時~16時 福祉センター3階

2015年2月12日木曜日

秦 好子さんの講話を聴きました

8日、座間社協が主催する市民向け災害ボランティア養成講座の初日が、秦 好子氏の「被災地から学ぶ~学びを座間に活かす」と題した講話でした。座間ネット代表の濱田氏から「暇なら出て来いよ」のメールで時間ぎりぎりに会場へ。外部からの聴講は自分ひとりのみ。

秦 好子氏 紹介 (ご本人の名刺より)
環境・防災系コンサルタント、被災地の子供を支援する神奈川市民の会事務局長
所属学会・団体など
 社会貢献学会理事、災害情報学会、主婦連合会住宅部会、JFFW(ジャパン・ファイヤ・ファイテングウイミンズ クラブ)、気仙沼子育て支援 その他多数
 秦氏は、女性消防官第一号として横浜消防に入り、その後広報課長や総務課長などの管理職を;歴任、東京電力で災害防災担当者として活躍。現在、全国各地での講演や自らの支援活動など、八面六臂の活動をされています。

講話の要旨~自分が現地で目にしたことから、また、女性目線から~
・活発化している地震・・震度6弱の地震
 1923年9月1日関東大震災~1990年代まで__17回
 2000年代________________27
 2010年代________________11
・地震発生⇒家屋の倒壊・下敷き⇒火災発生・焼死
        ↑
       消防など~救助のトリアージ~救助して生き残れる可能性の高い被災者から救助
・家屋倒壊すると~生き残れればサラリーマンは給与が入るが
            自営業などは収入の一切を失う
・東日本大震災の関連死~平成26年9月30日現在
  20歳以下_______      6人
  21~65歳以下_             341人
  65歳以上________  2,841人
   なぜ高齢者に多い・・・・自宅の環境と大きく変化する避難所環境
                 医療設備を求めて重なる移動
・避難所において女性は全てにおいて弱い(役割分担、排泄その他全てにおいて)


全てを通じて秦氏が訴えていること
※助けられる人にならないために耐震工事の実施
※隣近所、顔の見える関係作り
※食料のローリングストック
※お薬手帳など自分独自の必要品を備蓄
※助け助けられる関係の確保
そう!避難所へ行かないですむための備えをすることです

⇒ASVNが訴え続けていることそのものでした。

50歳まで生きた男性は、その先80.5歳まで生きます。
         女性は、その先87.7歳まで生きます。
これは“平均”ですから、半分の人はもっと生きます。
そうです、関東大震災級の地震に遭うことが十分予想されます。
そのとき、高齢になったあなたは逃げ切れますか?